思いやりの心
朝6時起床。
昨日第2回目の化学療法を実施して、前回の経験では実施後3日目くらいが一番副作用の影響が強かったが、今回も実施翌日の今日は軽い手足のしびれ以外特に影響は出ていない。
元気があるうちに少しでも身体を動かそうと思ったが、天気予報では東京は午前中から雨ということだったので、朝食後すぐに外出許可をもらって散歩に出た。
残念なことに今日の天気予報はよく当たっていて、10時前には雨が降り始めてしまい、いつもの1/3くらいしか歩くことができなかった。
日課の熊野神社のお参りができたのが、せめてもの幸い。
日本は「おもてなし」の国ということになっているようなのだが、Webで検索してみると「おもてなしとは最高の心遣い」という説明があったりする。
ということは、日本人は他者に対して高い水準の思いやりを持って接する民族ということになるのだろう。
しかし、それは本当だろうか?
実は一昨日ホテルにランチの行ったとき、駐車場でとても残念な光景を目にしてしまったのだ。
写真の高級車が駐車されているのは、身障者用駐車スペース。
当然エレベーターに最も近い便利な場所。
この高級車が停められているところは、身障者用駐車スペースの中でも車イスでの乗降をするために空けておくべき、言い換えればそもそも車を停めてはいけないスペースなのである。
路面が斜線でペイントされていることからも一目瞭然。
この高級車見たところ身障者が乗っているようには見えないし、少なくとも身障者表示は無かった。
日本には本当に身障者用駐車スペースを必要としている人への思いやりより、自分の利便性を優先させてしまうような人が多いような気がして、とても残念に思ってっしまう。
トルコ空軍機が、領空侵犯を理由にロシア空軍機を撃墜し、対ISのテロとの戦いとは別の要素が加わり欧州中東状勢が複雑骨折になってしまわないかと懸念された日の夜。
残り152日。
虚血性大腸炎について
朝6時起床。
朝食が終わった後に、今日の日勤の担当看護師さんが来て「朝の採血の検査結果に問題が無ければ今日2回目の化学療法実施する」と聞いた。
予想していたよりも早いタイミングで2回目が行われることになったのには少々驚いた。
しかし、当初2回目の翌日には退院も可能かと言っていたのが、先週の腸炎発症があったために、今回も約1週間様子を見てからの退院ということになり、また入院期間が延びることになった。
私自身も先週の腸炎は非常に辛かったので、やはりしばらく様子を見てもらった方が安心できるので、多少の長期化は致し方無いと思った。
虚血性腸炎についてWebで調べてみると、ざっくり言って大腸の動脈で脳梗塞や心筋梗塞と同じようなことが起きる病気ということで、そう聞くとちょっと怖くなる。
実は腸は私の弱点の1つで、過去にも何回か下血を伴う下痢の経験があり、腸の内視鏡検査も数回受けたことがある。
ただその際はいずれもストレス起因の潰瘍性腸炎ということで、それほど大事にはならなかった。
それに比べ今回は、これまでより腹痛が続いた時間が長く、下血の量が多く、症状としては重かった。
不幸中の幸いは、ちょうど入院中だったので点滴を受けながら4日間絶食で腸安静を確保できたことだった。
また、CTの検査結果から血管の状態は年齢相応で、特に硬化が進んでいる訳ではないとのことなので一安心だ。
まだ薬の力を借りながらではあるが、おかげさまで、昨日のように充実した食事を楽しむことができるような程度には回復できた。
ところで、実は今回特に辛かったのは、腹痛や下血の症状が収まって以降その当日と翌日の2日間、全く気力が無くなってしまったことで、テレビを見る気も音楽を聴く気もスマホに触れる気にさえもならなかったことだった。
普段は本来やるべきことがあるにも拘わらず、テレビを見たり音楽を聴いたりSNSにうつつを抜かしたりしてしまう自分が、何もする気がせずただベッドに横たわっていることしかできなかったことは、本当に辛い、もっと言えば怖い体験だった。
病は気からなんて言うが、病に気力を持っていかれてしまうことの怖さを痛感した2日間だった。
今は腸炎が化学療法の副作用ではないことが見込めるようになることが願いである。
日本のH2Aロケットが初の海外商業衛生を積んだ打ち上げに成功した日の夜。
残り153日。
Lunch Buffet
朝7時起床。
週末は検査や診察の予定が無かったので、昨日外泊の許可をもらって一時的に自宅に戻った。
外泊で何が楽しみかと言えば普通の味付けの食事。
先週腸炎を患ったこともあるので、食べる量とかメニューとか控え目にはしておいたが、美味しいものを色々食べることができた。
そんな訳で今日の昼は妻と娘とHyatt Regency Tokyoのロビー階にあるCAFFEのLunch Buffetをいただいた。
私自身はあまり量が食べられないので食べ放題はどうかとも思ったが、結果として少ない量でも満足の行く食事になった。
個人的にはホテルのBuffetで一番の楽しみは各種オードブルで、今日もサラダとオードブルの盛合せは幸せな一皿になった。
また、メインでいただいたローストビーフが期待以上に美味しく、少量しか食べられないことが本当に残念だった。
このローストビーフを切り分けてもらうとき、岩塩をクラッシャーで振りかけてくれるのだが、病院で塩分控え目な食事が続いている私には、クラッシャーから振り出される岩塩の粒を見ているだけで幸せを感じることができた。
そして、デザート、コーヒーまでいただき、充実のひとときを楽しんだ。
たまにしかできないが、家族との会話を楽しみながらこんな食事をいただくと、生きる力が充実してくる。
朝起きて、昨夜録画しておいた ATP Toure Final の決勝でジョコビッチがラウンドロビンで唯一敗れたフェデラーを撃破して前人未到の4連覇を達成した試合を見た日の夜。
www.barclaysatpworldtourfinals.com
残り154日。
深まる秋
朝6時起床。
昨日1週間ぶりにシャワーに入れたし、ようやく体調も回復したので、今日は8日ぶりに散歩に出てみた。
散歩のコースはいつも病院の近くの新宿中央公園内。
久し振りに中央公園に来てみると、約1週間ですっかり秋が深まっていた。
散歩でいつも最初に訪れるのは、公園に隣接した十二社(じゅうにそう)熊野神社。
今日もいつも通りお参りさせていただいた。
この神社には様々な文化財があるのだが、本殿裏の末社大鳥三社の狛犬もその一つ。
この狛犬は腹の下がくりぬかれていない珍しい形をしていてちょっと気に入っている。
さらに公園内を散策するとそこここの紅葉が進んでいて、見事な色になっていた。
高層ビル群を背景にした紅葉というのも、お気に入りの一つだ。
秋の深まりを感じたのは紅葉の色づきだけではなく、地面を覆う落ち葉の量もすっかり多くなっていた。
そして空を見上げれば、雲の様子もすっかり秋の雲になっていた。
ちなみに新宿の高層ビルの景色など今さら目新しいものではないと思っていたが、中央公園を散歩するようになって見つけたこのアングルは今までに馴染みの無い新鮮なもので、これも私のお気に入りの一つになっている。
一昨日から食事が再開されたとはいえ、相変わらず主食がお粥なのが辛いが、待望のお通じで出血も無かったのでそろそろ普通のご飯が食べられることを期待している日の夜。
残り154日。
モメンタム
朝6時起床。
昨晩のプレミア12準決勝の韓国戦、ほぼ試合開始からTV観戦していて、まさかあんな最後になるとは考えてもいなかった。
7回までの大谷投手のピッチングは素人目にも見事なものだった。
最終的な結果はともかく、本当にいいものを見せてもらった。
私は野球はそれほど熱心なファンという訳ではなく、自分自身は小学校の頃のクラスのチームでどちらかと言えばお荷物的な存在だった程度にしかプレイもしたことがないので、大したコメントは出来ない。
9回表に一体何が起きてしまったのか。
代打二人に連続ヒットを打たれて嫌な感じはあったものの、あんなに大きな流れになるとは思っていなかった。
スポーツの試合では、野球に限らずどんな競技でも一番大切なのはモメンタム(勢い、流れ)であるというのが私の持論である。
試合の結果は、単純な技術力の差とか戦略の差とかそんなことだけでは決まらない。
モメンタムをつかむための要因は様々で、なにか決まったものがある訳ではない。
だから勝つことは本当に難しいし、勝利は尊い。
時には運命の女神の力が必要になる事もある。
そういう意味で、「運も実力のうち」という言葉は重みのある言葉であると私は思っている。
ちなみにこの記事には、昨日の韓国の勝利が「運」によるものだったなどという趣旨は全く含まれていないので、誤解の無いようにお願いします。
6日間続いていた点滴からようやく解放された日。
残り155日。